ミニピルの特徴や普通のピルとどんな点が違うのか?
ミニピルのメリットとデメリットは?
どんな女性におすすめできるのか?
わかりやすく説明しますね。
ミニピルって何?小さいピル?

ミニピルは低用量プロゲステロン(プロゲストーゲン)剤の一種で、1日に服用するプロゲステロンの量が従来のピルに比べて少ないため、「ミニ」(mini) という言葉が付けられています。
黄体ホルモン(プロゲステロン)しか使っていないので、「Progestogen-Only Pill(プロゲストーゲン・オンリー・ピル)」の頭文字をとって、POP(ポップ)と呼ばれることもあります。
ミニピルと普通のピルとの違いは?
ミニピルとはエストロゲンを含まない経口避妊薬(ピル)のことです。
- ミニピル⇒
黄体ホルモン(プロゲステロン)だけを含んだピルのことです。 - 通常のピル⇒
黄体ホルモン(プロゲステロン)と、卵胞ホルモン(エストロゲン)の両方を含んでます
従来のピルに比べて副作用のリスクが低いことが知られており、避妊目的のほかにも月経不順や生理痛の治療にも用いられています。
排卵を抑えるだけでなく、生理痛や子宮内膜症などの生理トラブルを改善する効果もあります。

ミニピルが出来た理由は?
エストロゲンを含まないピルはどうして作られたのでしょうか?
エストロゲンを含んだ通常のピルは、血栓症のリスクを高めることが知られています。
そのため、煙草を吸う女性、高血圧の女性、授乳中の女性、40歳以上の女性等には処方できません。
ミニピルは、そうした、従来のピルに含まれるエストロゲンが引き起こす副作用を避けるために、プロゲステロンだけを含む低用量ピルとして開発されました。
また、40代以降は心血管系障害のリスクが上がるため、低用量ピルは慎重に使うよう「ガイドライン」で定められていたのですが、2014年頃には、超低用量ピル「ヤーズ配合錠」が原因で血栓症になってしまい、死亡するという事件が起こりました。
それによって、40歳以上の女性にピルを処方することを避ける病院が増え、その結果、希望しない妊娠の後に、人工妊娠中絶手術を受けるという事態も多くみられました。
そうしたことがきっかけとなり、そのころから、ミニピルを使う医療機関が増えていったのです。

作用の仕方の違い
- ミニピル⇒
プロゲステロンが子宮頸粘液を変化させることで、精子の子宮内への侵入を防止することで避妊効果を発揮します。
ミニピルには、排卵を抑制する効果はほとんどありません。 - 通常のピル⇒
エストロゲンとプロゲステロンが協力して、排卵を抑制することで避妊効果を発揮します。
服薬方法の違い
- ミニピル⇒
毎日同じ時間に服用する必要があります。
ミニピルは時間厳守での使用が必要です。誤った使用は効果の低下や妊娠のリスクを高める可能性があります。 - 通常のピル⇒
1か月間定期的に服用することで効果を発揮します。
ピルは、月経周期に合わせて服用することもできますが、ミニピルは周期に関係なく、常に同じ時間に服用する必要があります。
副作用の違い
- ミニピル⇒
ミニピルは単一のホルモン、つまり、プロゲステロンのみを含んでいるため、エストロゲンによる副作用は起こりにくいとされています。
ただし、ミニピルには、月経不順や出血の増加といった副作用がある場合があります。他にも、吐き気や頭痛、乳房の痛みなどの副作用が起こる可能性がありますが、これらも服用しているうちに改善されることが多いので、そこまで心配する必要はありません。
- 通常のピル⇒
エストロゲンの含有量によって、吐き気、頭痛、乳房の腫れ、体重増加などの副作用が現れることがあります。
| ピル | ミニピル | |
|---|---|---|
| 有効成分の種類 | エストロゲンとプロゲステロン | プロゲステロンのみ |
| 効果のメカニズム | エストロゲンとプロゲステロンによる排卵抑制 | プロゲステロンの子宮頸粘液変化による避妊効果 |
| 排卵の有無 | 無し | 有り |
| 服用のタイミング | 1か月間定期的に服用 | 毎日同じ時間に服用 |
| 副作用 | 吐き気、頭痛、乳房の腫れ、体重増加など | 月経不順、出血増加など |
ミニピルの長所と短所~メリットとデメリット
ミニピルの一番の特徴は、黄体ホルモンしか含んでいないことですが、そのことによって、普通のピルにはないメリットとデメリットがあります。

ミニピルの長所~メリット
- 血栓症のリスクがほとんどない
卵胞ホルモン(エストロゲン)が含まれていないため、血栓症(血管の中で血液が固まり、血液の流れを止めてしまう病気)のリスクがほとんどありません。 - 40歳以上でも服用できる
40歳以上になると血栓症のリスクが上がるため、低用量ピルや超低用量ピルは服用できない場合がありますが、ミニピルは血栓症のリスクが低いため、40歳以上の方でも服用できます。 - 服用中は月経が来ない
ミニピルに休薬期間はありません。低用量ピルや超低用量ピルは休薬期間に月経が来ますが、ミニピルは休まずにずっと飲み続けるため月経が来ないことが大きな特徴です。 - 前兆がある片頭痛もちの方でも服用できる
片頭痛を誘発するリスクが少ないことから、前兆もちの片頭痛がある方でも服用できます。 - 喫煙者や高血圧の人など、これまで低用量ピルを使うことができなかった女性でも使えます。
ミニピルの短所~デメリット
- 不正出血が起こりやすい
ミニピルを飲んでいる間は子宮内膜が薄くなって剥がれやすくなるので、飲み始めて数か月間は不正出血が起りやすくなります。ミニピルを使った女性の20~30%は不正出血を経験しているというデータもあり、不正出血は珍しい副作用ではありません。 - 毎日決まった時間に飲まないとダメ
ミニピルは黄体ホルモンの血中濃度をできる限り均一にする必要があり、毎日同じ時刻に確実に服用することが重要になります。
毎日決まった時間に服用するって、なかなか大変です。
約3時間までのずれは大丈夫なのですが、飲み忘れや服用の間隔が空いてしまうとミニピルの効果がなくなり、妊娠する危険が高まります。 - 健康保険が使えない
ミニピルは日本では未承認の薬なので、健康保険の適用は出来ません。自費薬剤になります。従来のピルは月経困難症や子宮内膜症の治療を目的とした処方に限り保険適用でしたが、ミニピルは保険適用になりません。認可されていないので薬剤救済制度の対象外です。 - 休薬期間がない~1年中飲み続ける必要がある
ミニピルは、生理の始まった日から飲み始め、一日一錠を決まった時間に毎日飲み続けます。休薬期間がないので、365日、避妊を継続したい期間はずっと飲み続ける必要があります。
医師がミニピルを勧める女性はこんな人です

普通のピルとミニピルの一番の違いは、卵胞ホルモン(エストロゲン)が含まれていないことです。
そのため、血栓素因のある方・高血圧・授乳中・35歳以上の喫煙者・肥満など、エストロゲンの使用がふさわしくない方にお勧めのピルです。
また、エストロゲンは子宮体がんや卵巣がんの発生リスクを高めるので、それを気にする女性にもおススメです。
そして、ミニピルは、従来のピルに比べて副作用のリスクが低いことも知られていて、避妊目的のほかにも月経不順や生理痛の治療にも用いられています。
こんな女性はミニピルを使ってみたら?
- 喫煙者(35歳以上で1日15本以上)
- 重度の高血圧症
上の血圧(収縮期血圧)が180以上、下の血圧(拡張期血圧)が110以上の人が重度の高血圧とされます。 - 前兆(閃輝暗点、星型閃光など)を伴う片頭痛がある人
閃輝暗点⇒突然視野の中に稲妻のようなギザギザの光の波が現れ、徐々に四方に広がり、その場所が暗くはっきり見えなくなる現象のことです。
星型閃光⇒視野の中に、突然ギザギザした光の波が出てきます。それが、四方に拡がって、その場所が暗くはっきり見えなくなる現象です。 - 血栓症のリスクが高い人
- 心臓疾患がある人(心臓弁膜症の一部など)
- 40歳以上の方
- 肥満の方(BMI30以上)
ミニピルを試してみようと思ったら・・
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