月経困難症とは
月経期間中に下腹部や腰などに強い痛みを感じたり、吐き気や頭痛などの不快な症状が起こることです。
月経困難症は、女性の約7割が経験すると言われていますが、その原因や治療法についてはまだ十分に解明されていません。
月経困難症は、生活の質を低下させるだけでなく、学業や仕事にも影響を与える可能性があります。
この記事では、月経困難症の原因や症状、予防法や対処法について紹介します。
月経困難症の原因には種類がある
月経困難症の原因は、主に以下の2つに分けられます。
原発性月経困難症(機能性月経困難症)
原発性月経困難症とは、子宮や卵巣などの器質的な異常がなく、月経周期に関連したホルモンの変化によって起こるものです。
月経困難症の約75%が、原発性月経困難症と言われていて、特に初潮から数年間の若い女性に多く見られます。
原発性月経困難症は、月経開始前から月経初日にかけて最も強くなり、2~3日で徐々に軽くなります。
痛みの程度は個人差がありますが、日常生活や仕事に支障をきたすほど酷い生理痛を起こしたことがある人もいるのではないでしょうか?
原発性月経困難症の原因は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという物質が関係していると考えられています。
プロスタグランジンは、子宮を収縮させて出血を促す働きがありますが、過剰に分泌されると子宮の収縮が強くなり、血流が悪くなって酸素不足や乳酸の蓄積を引き起こします。
これが下腹部痛や腰痛の原因となるのです。
原発性月経困難症の治療は、主に薬物療法が行われます。
一般的なのは、ホルモンバランスを調整する低用量ピル(経口避妊薬)ですが、その他、プロスタグランジンの合成を抑える非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが用いられます。
非ステロイド性抗炎症薬一覧
| 薬剤名 | 系統 | 月経痛への作用 |
| アスピリン・バファリン |
サリチル酸 系 | 比較的軽い |
| ロキソニン |
プロピオン酸系 | 鎮痛効果がより高く、副作用が少ない |
| ボルタレン |
アリール 酸系 | 強力な鎮痛効果と即効性がある |
| ポンタール | フェナム酸系 | 末梢作用、中枢性療法への鎮痛効果があるので鎮痛作用が強い |
非ステロイド性抗炎症薬は、月経痛が起こってから飲む人が多いですが、起こる前から飲み始めるとさらに効果的なんです。
月経痛が起こりそうな時期から飲み始めることで、痛みの原因であるプロスタグランジンの生成が早くから抑制されるため、月経痛が軽減します。
しかし、非ステロイド性抗炎症薬は、「痛み止め」に過ぎず、根本的な改善にはなりません。
その他、漢方薬や子宮付近を温める、マッサージなどで血行を良くしたり、ストレスを減らしたりすることも有効です。
月経困難症
続発性月経困難症(器質性月経困難症)
子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科系の疾患が、月経期に悪化して腹痛や下腹部の張り、吐き気などの症状を引き起こすものです。
特に30代以降の女性に多く見られ、月経困難症の約25%が続発性月経困難症だと言われています。
原因としては、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜過形成、子宮奇形などが考えられます。
これらの疾患は、子宮内膜の異常や子宮の形や大きさの変化などによって、月経時に子宮が収縮する際に痛みを引き起こします。
他にも、子宮頸部が狭くなっている女性では、月経血が通ると痛みが生じることも。
続発性月経困難症の治療は、原因によって異なりますが、一般的には以下のような方法があります。
- 抗炎症薬や鎮痛剤などの薬物治療
月経時の炎症や収縮を抑えることで、痛みを和らげます。
- ホルモン治療
ピルやホルモン注射などで、月経周期を調整したり、月経量を減らしたりすることで、痛みを軽減します。
- 手術治療
子宮内膜症や子宮筋腫などの原因となる組織を切除したり、子宮全摘出したりすることで、根本的に治すことができます。
治療法は個人差がありますので、自分に合った方法を医師と相談して決めましょう。
月経困難症の症状
月経困難症の主な症状は、以下のようなものです。
- 下腹部や腰部の鈍い痛みや鋭い痛み
- 頭痛やめまい
- 吐き気や嘔吐
- 下痢や便秘
- 発汗やふらつき
- 倦怠感やイライラ
月経困難症の程度は、個人差がありますが、一般的には以下のように分類されます。
軽度:日常生活に支障はないが、不快感を感じる
中度:日常生活に支障が出るが、薬などで対処できる
重度:日常生活に支障が出るし、薬などでも対処できない
病院での検査
月経困難症の症状が出ている、または月経困難症が酷い場合には、早めに病院を受診しましょう。
病院よっても異なりますが、基本的にはこのような検査をします。
- 尿検査
- 血液検査
- 血圧測定
- 問診
- 超音波検査
- MRI検査
- CT検査
月経困難症を治す方法
低用量ピル
低用量経口避妊薬(ピル)は、ホルモンを調整して子宮内膜の増殖を抑制し、プロスタグランジンの量を減らす作用を持っています。
鎮痛剤で効果が得られない場合や、経血量や排卵痛なども改善したい場合に有効です。
サプリメント
低用量ピルはちょっと…という方には、サプリメントもあります。
日常生活に予防法を取り入れる
月経困難症を予防するためには、以下のようなことを心がけると良いでしょう。
- バランスの良い食事をとる
- 暖かくして冷えを防ぐ
ホットパックや湯たんぽで下腹部を温める
- 適度な運動をする
日頃から、マッサージやストレッチで体をほぐしておくだけでも違います
- ストレスを溜めない
- タバコやアルコールを控える
もしかしたら月経困難症かもしれない…
軽い月経困難症であれば、月に一度のことなので我慢すれば済むかもしれませんが、重度であったり、いつも通りの生活ができないほどの症状が出ている場合には、早めに産婦人科を受診しましょう。
ただの月経困難症と思っていても、婦人科系の病気が原因の可能性もあるのです…
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