一生で経験する生理の回数って?
現代の女性は、人類史上で最も生理の回数が多いと言われていて、一生に約450回もの生理を経験するという研究報告があります。
それに対して、昔の女性は約50~100回程度だったと推測されています。
現代の女性は昔の女性に比べて約5倍も生理の回数が多くなり、「月経が多すぎる人生」を生きています。
なぜ現代の女性は生理の回数が多くなったのでしょうか?
そして、それはどんな影響を及ぼしているのでしょうか?
生理の回数が多くなった理由
様々な要因が考えられますが、特に大きな原因と考えられるものについてご紹介します。
初経年齢が早まったため
現代の女性は平均12歳で初経を迎えますが、昔の女性は14~15歳くらいだったと言われています。
初経年齢が早まると、その分生理を経験する期間が長くなってしまいます。
その原因は3つあります。
1.栄養状態の改善
現代の日本では、食生活が豊かになり、栄養状態が高くなり、特に、動物性タンパク質や脂肪の摂取量が増えたことで、体脂肪率が上昇しました。
体脂肪率が17%以上になると、脳から卵巣への指令が出やすくなり、月経を始める準備が整うと言われています。
そのため、体格の良い女子は早く初経を迎える傾向にあります。
2.環境ホルモンの影響
環境ホルモンとは、自然界や人工的に作られた化学物質で、生体内のホルモンと同じような働きをするものです。
例えば、プラスチックや化粧品などに含まれるビスフェノールAやパラベンなどが挙げられます。
これらの物質は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た作用を持ち、思春期発育を促進する可能性があります。
そのため、環境ホルモンにさらされることで、初経年齢が早まると考えられています。
3.遺伝的要因
初経年齢は、遺伝的要因も関係していて、母親や姉妹など親族の初経年齢と相関があることが分かっています。
また、人種や民族によっても差があります。
例えば、日本人女性の平均初経年齢は12歳ですが、アフリカのウガンダでは14.6歳です。
これは、遺伝子だけでなく、生活環境や栄養状態なども影響していると考えられます。

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出産年齢や出産回数が減少した
現代の女性は平均30歳で初産を迎え、子どもを2人程度産む傾向にあります。
しかし、昔の女性は20歳前後で結婚し、子どもを5人~10人も産むケースが多かったのです。
妊娠・授乳中は月経が止まりますから、子どもを多く産むほど月経の回数は減ります。
現代の女性の出産回数が減少した理由について、様々な要因が考えられますが、その中から3つの要因を紹介します。
未婚女性が増えている
まず、未婚化の進展です。
国立社会保障・人口問題研究所が2021年に実施した「第16回出生動向基本調査」によると、18~34歳の未婚者のうち、「いずれ結婚するつもり」と考える割合は男女ともに減少しています。
また、恋人と交際中の割合も男性は横ばい、女性は微減しています。
これらのことから、現代の若者は結婚に対する意識や価値観が変化しており、結婚しない選択肢を取る人が増えていると言えます。
晩婚化
厚生労働省が2020年に発表した「人口動態統計」によると、平均初婚年齢は男性31.2歳、女性29.6歳で、過去最高を更新しました。
また、日本産婦人科医会が2019年に発表した「周産期医療の現状」によると、第1児出産時年齢も30歳以上の方が半数以上となっています。
晩婚化の背景には、女性の社会進出やキャリア志向の高まり、経済的な不安や負担感、結婚相手の条件や理想像の変化などが挙げられます。
晩婚化は出産年齢を高めるだけでなく、出産回数や希望子ども数にも影響を与えているのです。
夫婦の出生力の低下
国立社会保障・人口問題研究所が2020年に発表した「日本版人口ピラミッド」によると、日本の合計特殊出生率は1.33でした。
これは女性一人あたりの平均出生子ども数を示す指標であり、少子化を表す目安とされています。
夫婦の出生力が低下する理由としては、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」、「仕事と子育ての両立が難しい」、「不妊や高齢出産に関する問題がある」などが考えられています。
閉経年齢が遅くなった
閉経とは、簡単に言うと、女性の生殖機能が終了することを指します。
なので、閉経すると、卵巣から卵子が排出されなくなり、月経も止まります。
現代の女性は、40歳代から60歳代まで幅がありますが、平均50歳で閉経を迎えると言われています。
一方、昔の女性は45歳前後で閉経していました。
閉経年齢が遅くなると、その分生理を経験する期間が長くなります。
では、なぜ現代の女性は昔に比べて閉経年齢が遅くなったのでしょうか?
閉経年齢に影響する要因はいくつかありますが、主なものは以下の通りです。

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生活環境の改善
現代の女性は昔に比べて栄養状態や衛生環境が良くなりました。
これにより、感染症や貧血などの卵巣機能を低下させるリスクが減りました。
また、ストレスや睡眠不足なども卵巣機能に影響することが知られていますが、現代の女性はこれらの問題に対しても、昔に比べてストレスから逃れられる対策を取ることができています。
妊娠・出産の回数の減少
妊娠・出産は卵巣から卵子を使い果たすことになります。
したがって、妊娠・出産の回数が多いほど、閉経年齢は早くなります。
避妊法の普及や結婚・出産年齢の上昇などによって、現代の女性は昔に比べて妊娠・出産の回数が減っています。
生理の回数が多いことの影響
生理の回数が多いことは、女性にとってどんな影響を及ぼしているでしょうか?
残念ながら、そのほとんどはネガティブなものです…

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生理痛やPMS(月経前症候群)が起こりやすい
これらの症状は、プロスタグランジンというホルモンに似た物質が関係しています。
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生理痛に悩まされている貴女へ
プロスタグランジンは子宮を収縮させて不要になった子宮内膜を排出する働きをしますが、同時に血流を減らしたり神経を敏感にしたりして痛みや不快感を引き起こします。
生理回数が多いほど、プロスタグランジンの分泌も多くなり、痛みや不快感も強くなります。
婦人科系の病気が発症しやすくなる
排卵や月経を繰り返すことで、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣がん、乳がんなどの病気の発症リスクが高まるという研究結果がでています。
これらの病気は、女性ホルモンの影響を受けやすい臓器に発生するものです。
生理は、女性ホルモンの変化によって起こる自然な現象ですが、生理回数が多いということは、女性ホルモンの変動も多いということです。
その結果、子宮や卵巣、乳房などの臓器に負担がかかり、細胞が異常に増殖したりがん化したりする可能性が高まります。
例えば、卵巣がんは、排卵の多さがリスクの一つになっています。
また、子宮内膜症は、月経時に子宮内膜が子宮外に漏れ出すことで起こりますが、月経回数が多いほど、子宮外に漏れ出す量も増えるため、症状が悪化する可能性があるのです。
生理の回数を減らす方法
ここまでに、生理の回数が多いことは、女性の健康に悪影響を及ぼすことを説明してきました。
では、生理の回数を減らす方法はあるのでしょうか?
実は、低用量ピルという薬を使うことで、生理の回数を減らすことができます。
低用量ピルとは
こんなにも種類がある?!低用量ピル、超低用量ピル一覧
低用量ピルは、エストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンを含む錠剤です。
毎日決まった時間に飲むことで、月経周期を調整し、妊娠を防ぐ効果があるものです。
女性ホルモンのエストロゲンって何?
女性ホルモンのプロゲステロンについて
低用量ピルを飲むと、子宮内膜が薄くなり、生理の回数・日数が減ったり、生理時の出血量や痛みが減少します。
また、排卵を抑制することで、卵巣がんや子宮体がんのリスクも減らします。
低用量ピルは婦人科で処方してもらうか、自分で個人輸入代行会社から購入するかで、入手できます。
低用量ピルで生理を調整することは不自然ではありませんし、現代女性は生理回数が多すぎる人生を送っているのです。
自分の体を守るためにも、低用量ピルを上手に活用してみてください。
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