月経前不快気分障害(PMDD)とは
略して、PMDDと呼ばれる病気で、月経(生理)が始まる2週間前ごろから心身が不安定でとてもつらい状態になるものです。
月経前の身体的・精神的に不調を感じる月経前症候群(PMS)と似ていますが、PMDDの場合は精神的な症状がより重く、社会生活や人間関係に大きな影響を及ぼします。
PMSは、多くの女性が経験するものですが、PMDDはその中でも重症なケースで、女性の約5~8%が該当すると言われています。
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月経前不快気分障害(PMDD)の主な症状

PMDDについて
抑うつ気分、不安・緊張、情緒不安定、怒り・イライラなど。
また、食欲や睡眠の変化、集中力の低下、倦怠感、乳房の張りや腹痛などの身体的な症状もあります。
これらの症状は月経が始まると軽減されるか消えますが、次の月経周期にまた同じように出現します。
月経前不快気分障害(PMDD)と月経前症候群(PMS)の違い
PMSとPMDDは似ているようで異なるものです。
PMSは多くの女性が経験する一般的なものであり、PMDDは少数の女性が経験する精神障害として認められています。
PMSでも辛い思いをすることはありますが、PMDDではその辛さが何倍にもなります。
PMSとは、月経が始まる7~10日前から心身にさまざまな不快な症状が現れるもので、多くの女性が経験すると言われています。
月経が始まると症状は軽減または消失します。
PMSの症状には、イライラ、落ち込み、不安、胸やお腹の張り、頭痛、むくみなどがあります。
一方、PMDDとは、PMSの中でも特に精神的な症状が強く、日常生活に大きな支障をきたすほどの重症例を指します。
PMDDは月経がある女性の約5%に見られるとされ、2013年には抑うつ障害の一種として認められました。
PMDDの症状には、感情の起伏が激しい、激しいイライラや怒り、ひどい落ち込みや絶望感、異様な不安や緊張感、自己否定感や孤独感、死にたいと思うことなどがあります。
PMSとPMDDの違いは、主に以下の点にあります。
- 精神的な症状の程度
PMSでは精神的な症状は軽度から中等度であることが多く、PMDDでは精神的な症状は重度であることが多いです。
- 日常生活への影響
PMSでは日常生活に若干の影響がある程度であることが多く、PMDDでは日常生活に大きな影響があることが多いです。
例えば、仕事や学校の成績が低下したり、対人関係や家庭生活にトラブルが起きたりすることがあります。
月経前不快気分障害(PMDD)の診断基準
PMSには明確な診断基準がありませんが、PMDDには診断基準があります。
PMDDの診断基準
以下の症状が、ほとんどの月経周期で月経開始1週間前くらいに出現し、症状は月経開始後数日以内に軽減または消失すること。
そして、症状は、カテゴリーAから1つ以上、カテゴリーBから1つ以上が存在し、合計5つ以上が当てはまれば、PMDDの可能性が高いです。
【カテゴリーA】
- 感情が著しく不安定
- 激しいイライラや怒り
- ひどい落ち込みや絶望感
- 異様な不安や緊張感
【カテゴリーB】
- 仕事、学業、交友、趣味など日常活動への意欲低下
- 集中力低下
- 倦怠感
- 食欲の変化
- 睡眠の変化
- 自分を抑えることができない感覚
- 身体症状(胸の腫れや痛み、関節痛、筋肉痛、体重の増加、むくみなど)
しかし、下記の項目に該当しない場合は別の疾患かもしれません。
- うつ病や気分変調性障害、パニック障害、パーソナリティ障害の増悪によってだけおこっているわけではない(合併の可能性はある)
- 月経2周期以上にわたる症状の記録で連動が確認される
- 症状は、薬物やアルコール、他の病気の影響によるものではない
月経前不快気分障害(PMDD)の原因
PMDDに悩む女性は少なくありませんが、その原因はまだ完全には解明されていません。
しかし、いくつかの可能性が考えられていますので、それらを紹介していきたいと思います。
女性ホルモンの変化

PMDDについて
PMDDの原因として最も関係があるものは、女性ホルモンの変化です。
女性ホルモンには主に2種類あります。
生理周期の一つである、卵胞期(生理から排卵まで)に分泌されるホルモンで、気分を高揚させたり、集中力や記憶力を高めたりする効果があります。
生理周期の一つである、黄体期(排卵から生理まで)に分泌されるホルモンで、妊娠を準備するために子宮内膜を厚くしたり、体温を上げたりする効果があります。
女性ホルモンは月経周期によって増減しますが、特に黄体期になると黄体ホルモンが急激に増加します。
このとき、黄体ホルモンは脳内の神経伝達物質である、セロトニンの働きを阻害してしまいます。
セロトニンとは…気分や感情を安定させたり、食欲や睡眠を調節したりする重要な物質で、不足すると、抑うつや不安、イライラなどの症状がおこす物質。
PMDDでは、黄体期になると黄体ホルモンの影響でセロトニンが低下し、精神的な不調が起こると考えられています。
また、卵胞期と黄体期で女性ホルモンのバランスが大きく変わることも、心身へのストレスとなるのです。
遺伝的要因
PMDDの原因として遺伝的要因もあると考えられていて、家系内で発症する傾向があることが報告されています。
また、遺伝子解析の研究では、PMDD患者さんでは特定の遺伝子変異が多く見られることがわかっています。
これらの遺伝子変異は、セロトニンの合成や分解、受容体の感受性などに関係しているのです。
つまり、PMDD患者さんは、生まれつきセロトニンの働きに影響を受けやすい体質である可能性があります。
その他の要因
PMDDの原因としては、女性ホルモンの変化や遺伝的要因のほかにも、以下のような要因が関係していると考えられています。
- ストレス
ストレスはセロトニンの分泌を低下させることがあります。
また、ストレスは自律神経や免疫系にも影響を与え、心身の不調を引き起こすことがあります。
- 生活習慣
不規則な睡眠や食事、運動不足、喫煙、飲酒などは、ホルモンバランスやセロトニンの分泌に悪影響を及ぼすことがあります。
また、栄養不足やカフェインの摂りすぎも症状を悪化させることがあります。
- 心理的要因
自己肯定感の低さや完璧主義などの性格傾向、過去のトラウマや苦い経験などは、心理的な脆弱さを生み出すことがあります。
これらは、月経周期による心身の変化に対する耐性を低下させることがあります。
月経前不快気分障害(PMDD)の治療法

PMDDについて
薬を使わない治療としては、ストレスを減らすために適度な運動やリラクゼーションを行うことや、栄養バランスの良い食事や睡眠の改善などが勧められます。
薬を使う治療としては、2つの方法があります。
- 抗うつ薬
抗うつ剤(SSRI)は、セロトニンの働きを高めることで精神的な不安定さを改善する効果があります。
- 経口避妊薬(ピル)
女性ホルモンのバランスを調整することで、月経周期に伴う心身の変化を抑えます。
病院だけでなく、オンライン診療や個人輸入代行会社から誰にもバレずに購入することができます。
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PMDDかもしれない貴女に…
PMDDは、自分だけでなく周囲の人にも大きな影響を与える病気です。
しかし、病気の理解と適切な治療によって、症状は改善できるので安心してくださいね。
もし、自分がPMDDかもしれないと思ったら、婦人科や心療内科、精神科などで相談してみましょう。


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