IUSとは?
IUS(Intra Uterine system)とは、子宮内に装着する黄体ホルモン放出システムのことで、避妊や月経困難症の治療に用いられる医療器具です。
「ミレーナ」という名称でも有名ですね。
あの「若益つばさ」さんも使用している物です。
形は、柔らかいプラスチック製のT字型の器具です。

IUS(ミレーナ)
IUSは一度装着すると最長5年間効果が持続し、必要に応じて途中で取り外すこともできます。
また、IUSは低用量ピルと違って子宮内のみに作用するため、全身への影響を減らすことができます。
そのため、喫煙者やBMI30以上の方など、低用量ピルを使えなかった方でも安全に使うことが出来るのです。
IUSに興味のある方や、ピル以外の避妊方法を探している方はぜひ参考にしてください。
IUSの効果
IUSは主に以下の2つの効果があります。
避妊効果
IUSは、99.9%という非常に高い避妊効果があり、使用開始後1年以内に妊娠する確率は、0.2%と非常に低く、安心して使用できます。
これは、IUSが子宮内膜を薄くすることで受精卵の着床を防ぐだけでなく、子宮入り口の粘液を変化させることで精子が腟から子宮内へ進入するのを防ぐためです。
また、IUSは黄体ホルモンであるレボノルゲストレルを放出するのですが、このホルモンが子宮内膜の増殖を抑えて受精卵の着床を防ぐことで避妊効果を発揮するのです。
そして、IUSは一度装着すると最長5年間効果が持続するため、低用量ピルのように、飲み忘れの心配がありません。
月経困難症や過多月経の緩和効果
IUSは黄体ホルモンを放出することで、子宮内膜の増殖を抑えます。
そのため、生理時の出血量が減り、生理痛や貧血などの症状が軽くなります。
実際に、IUSを使用した女性の約2割は1年後に月経が無くなるという報告があります。
また、IUSはプロスタグランジンという物質の産生を抑えることで、生理前に起こるイライラや不安などのPMS(月経前症候群)も改善する可能性があります。
IUSの費用~保険適用アリ~
IUSは保険適用外であり、自由診療となります。
そのため、費用は病院によって異なりますが、一般的には約4万円程度かかります。
この費用には器具代や装着手術費などが含まれています。
また、IUSを取り外す際も約1万円~2万円程度かかります。
ただし、月経困難症や過多月経の治療目的でIUSを使用する場合は、保険適用となります。
その場合は、3割負担で約1万2000円程度となります。

ミレーナ(IUS)について
IUSの注意点
IUSは高い避妊効果や月経困難症の改善効果がありますが、以下のような注意点もあります。
- 装着時に痛みを伴う場合がある
医師によって子宮内に挿入されますが、特に出産経験のない方は、痛みを感じることがあります。
- 装着後に出血や下腹部痛などの副作用が起こる可能性がある
IUSを装着した後は、数日間から数週間にわたって出血や下腹部痛、腰痛などの副作用が起こることがあります。
また、おりものの量や色や臭いが変わることもあります。
- 装着したまま妊娠してしまうことがある
吐き気や嘔吐、妊娠の傾向がでてきたら妊娠検査をしましょう。
- IUSが脱出してしまう
子宮のサイズが大きかったり、子宮筋腫などがあると稀に脱出してしまうことがあります。
もし、脱出してしまっても、無理に抜いたりヒモを引っ張ったりしないで病院を受診しましょう。
- 装着後数ヶ月間は不正出血が起こる可能性がある
体に異常が起こっているわけではなく、装着後しばらくすると治まってきます。
- 装着後1年以内に月経が無くなる場合もある
ミレーナの装着期間が長くなるともに、子宮内膜が薄くなることで、約20%の人が月経が起こらなくなります。
- 性感染症や子宮頸癌などのリスクからは守れない
「IUSを入れているから避妊具(コンドーム)をつけなくても大丈夫!」と思う方もいると思いますが、性感染症などから身を守ることはできません。
- 定期検診が必要
装着した後は定期的な検診を受けて、器具の位置や子宮内膜の厚さなどを確認する必要があります。
IUDとIUSの違い
IUDとIUSはどちらも子宮に入れて使用する避妊器具ですが、その仕組みや効果には違いがあります。
子宮内避妊器具(IUD)について~ピルを毎日飲むのが面倒な貴女へ
IUDを簡単に説明すると、
IUDとはIntrauterine device(子宮内避妊器具)の略で、プラスチック製のT字型の器具ですが、IUDには銅が付加されており、これが精子の運動を阻害して受精を妨げることで避妊効果を発揮します。
IUDとIUSの仕組みの違いは・・
IUDは銅を子宮内に放出して精子の活動を妨げます。効果的な長期間避妊法であり、最大で5年から10年の間、妊娠を防ぐことができます。
IUSはプロゲステロンというホルモンを放出することで、卵子の放出を防ぎ、粘液を変化させ、精子の子宮内への到達を防ぎます。IUSは5年間の避妊効果があり、生理痛を和らげる効果も期待できます。
IUDとIUSを比較してみると…

ミレーナ(IUS)について
それでは、IUDとIUSを以下の項目で比較してみましょう。
- 避妊効果
- 生理痛や月経困難症への効果
- 授乳中の使用
- 費用
避妊効果
IUDとIUSはどちらも高い避妊効果を持っていますが、IUSの方が若干高いです。
IUDの避妊効果は99.2%~99.4%、IUSの避妊効果は99.9%で、これは低用量ピルやコンドームよりも高い数字です。
生理痛や月経困難症への効果
IUDとIUSでは、生理痛や月経困難症への効果に大きな差があります。
IUDは子宮内膜への影響がなく、生理量が増える可能性があるため、生理痛が重かったり、月経困難症の症状があったりする方には向きません。
一方、IUSは黄体ホルモンによって子宮内膜の増殖を抑えるため、生理量が減り、生理痛や月経困難症を緩和する効果が期待できます。
授乳中の使用
授乳中にも安全に使用できるかどうかも重要なポイントです。IUDはホルモンを含まないため、授乳中でも問題なく使用できます。
しかし、IUSは黄体ホルモンを放出するため、微量ながら母乳中に移行する可能性があります。
そのため、授乳中に使用する場合は医師に相談する必要があります。
費用
最後に費用についてです。
費用はクリニックによって異なりますが、一般的には以下のような感じです。
IUD:約3万円~3万5000円
IUS:約4万円
ただし、月経困難症の治療目的で使用する場合は保険適用される場合もあります。
その場合は3割負担で約1万2000円程度となります。


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